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MY Diary ロハスタウン高松からお届けするグットミュージックダイアリー
2008年4月7日

ミュージックジャーニー3

ブログ画像 003.jpg


昨日、店の近所のビレッジバンガードという本屋に行き、写真家、野上眞宏さんのHAPPYという写真集に出会いました。
1968~1970と1970~1973の2巻に分けられたこの写真集は、僕にとって音楽上で最も大きな出会いのひとつである「はっぴいえんど」を中心に、日本の音楽が生まれ変わる時代を記録したものです。
高校で寮に入った僕に「はっぴいえんど」の1枚目のアルバム「ゆでめん」を聴かせてくれたのは青森から来たS君でした。
それまでアメリカ、イギリスの音楽にどっぷり浸っていた僕は日本の洋風ロックやほんわかとしたフォークしか知らなかったのですが、「はっぴいえんど」の音と世界は、年上の学生運動世代に気後れしていた少しアウトの僕の感覚に実にビタッと来ました。
なにより音と詞のマッチングにドキドキしました。上手くて、斜に構えていて、そして熱かった。
高松でドラムにめざめていた僕も細野晴臣さんのベースと松本隆さんのリズムコンビーションにノックアウトされましたね。
青森のS君が持ってきたテープで聴いた、彼と地元の仲間達のバンドも既に「12月の雨の日」をばっちりコピーしていて世の中には格好いい奴らがいるなあと驚きました。
高校の音楽部にはCSN&Yをコピーした連中や、キングストントリオ、フリーなどロックにいたるまでいろいろのタイプのバンドがいましたが、僕が「はっぴいえんど」をやりたいというと集まってくれたのが3人の仲間達。
彼らと渋谷の「ジャンジャン」という、教会の地下のライブクラブへ「はっぴいえんど」のライブを聴きに行き、一番前の席に座ったのが1971年の7月27日。ギターの鈴木茂さんの記録によるとジャンジャンはこの1日しか記載されてないから小クラブでやった貴重な「はっぴいえんど」のライブに行ってたわけです。
僕たちが恐る恐るリクエストして、細野さんが「覚えてる?」大滝さん「覚えてない・・。」ってやりとりした会話が今も記憶に残っています。
なんと前述の写真集にそのジャンジャンのライブの様子が載っていました。
写真の左の切れた部分のシートに僕たち高校生4人は緊張して座っていたはずなんですね。
その時一緒にいたのがバンドに新しく加わってくれたS君。
後に大滝詠一さんとアルバムをつくる、素晴らしいロックミュージシャンとなる彼の事はまた別の機会に書きます・・・。
「はっぴいえんど」は解散コンサートにも行き、その後の日本のミュージックシーンに大きな影響を与える多くのミュージシャンの歴史的なデビューにも立ち会いました。オリジナリティを持った新しい音楽が生まれた忘れられない日ですね。
さて写真は「はっぴいえんど」の2枚目最高傑作「風街ろまん」と3枚目「HAPPY END」。
大滝栄一さんやサディスティックミカバンドのアルバムデザインを制作され、この3枚目もデザインした「MU!!」というデザイン工房の奥村さんは、以前僕の日記に紹介している「It’s a beautiful day」などにもに影響を受けたみたいですね。
そういえば共通点がありますよね。
昨日は日本のジャズピアニストで、以前共演させていただいた菅野邦彦さんからも電話あり。「音楽」な一日でした。





Comments

Comment from オパール
Time 2008年4月8日 at 3:15 PM

はっぴいえんどのライブをご覧になったのですね。本当にすごいお話です。一生ご自慢できる事ですよ。解散コンサートといえばライブアルバムで発表されていますね。鹿庭様の声がそのライブアルバムに音として記録されていることでしょう。
今ビールのCMで「風をあつめて」が使われていますが、当時はシングルにもなっていませんしライブアルバムにもないですね。代表曲として知られていますが、当時の評価はいかがでしたでしょうか。今CMで聞きますと、少しも古びていませんね。
日本語のロックまたは日本人ならではのロックという事を考えますと、はっぴいえんどの3枚の作品は非常に素晴らしいです。決してアメリカやイギリスのまねに終わらない独自性を強く感じさせます。今の日本の音楽と比べるとなおさらですね。松本さんのような詩は今の時代にはまずないでしょう。「はいからはくち」という二重の意味を持った語句はちょっと思いつきません。
菅野さんといえば、ちょっと前にCDを買いました。お兄様が運営されていたオーディオラボの作品を少しずつですが収集しています。

Comment from オパール
Time 2008年11月27日 at 12:55 AM

久しぶりに解散コンサートの音源を聴いています。当時を知らない私でも、波動スピーカーのおかげで疑似体験しているような気になります。